新型コロナウィルス 10年経ったらただの風邪!?

すでに暦は2021年、現在、世界中を苦しめに苦しめている新型コロナウィルスが感染拡大をしてから、約1年の月日が流れてしまいました。この1年間で世界中の価値観や常識があっという間に変化をしていきました。世界経済は瞬く間に崩壊し始めています。つくづく、世界経済は自転車操業の上に成り立っていたのだなあという気持ちです。

新型コロナウィルスの感染者数は、世界で9500万人以上、死亡者数は200万人を超えています。しかもこの1年の間にです。こうした数字や、有効薬がないという未知の病気であり、またその症状の変化の素早さなどをみて、世界中がこの新型コロナウィルスと賢明に戦っている最中でもあります。

とにかく今現在では、未知なる新型コロナウィルスであり、1年を過ぎてやっと概要が分かってきたという感じです。しかしながら、ご存知の通り新型コロナウィルスは、普通の風邪を引き起こすヒトコロナウィルスと同じ類とされています。

風邪を引き起こすヒトコロナウィルスは、すでに世界中で定着していて、重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)も同じくコロナウィルスとされています。ただし、これらは人類によって抑え込むことができたため、いまほど世界に拡散されなかったのです。

そう、ポイントは抑え込めるか抑え込めないか・・・今回アメリカの大学研究チームによりますと、これから10年後には、コロナウィルスは普通の風邪となり、人間は子供の頃にほとんどの人がコロナウィルスに感染し免疫を保有することになるということです。

この研究は、現在指標にされているRO(基本再生産数)をもとに試算されたもので、現在のRO数値から計算すると、10年後には、ほとんどの人が3~5歳までの間にこの新型コロナウィルスに感染します。子供は重症化が少ないため、ワクチンも不要になり、そのまま成人になっても免疫があるためコロナウィルスに罹患しても問題はないということなのです。現在、重症患者が多くみられ、死亡者多数なのは、未だ免疫、有益なワクチンがないことが問題。そして未知なるウィルスに、高齢で初めて感染していることから死亡率が上がっているというのです。

そうなると、ほとんどの人が感染し免疫を保有するようになり、新型コロナウィルス定着後には、死亡率が確実に低下し、普通の風邪のような扱いになっていくのではないかと結論がでています。

ワクチンが流通したり、新型コロナウィルスへの対応が確実になってくるには、まだある程度の時間を要することは確かです。10年後には、その脅威が薄れるコロナウィルスでも、移行・定着するまで、マスク着用やうがいなどの予防処置、社会的距離を保つことはまだまだ重要だと、研究者たちも発言しています。

基本的な理論から言えば、“10年後には普通の風邪”、まったくもってその通りなのでしょう。もし完全なるワクチンが流通したら、もし世界中の人々が免疫をもったなら・・・そう、まさに「もし・・・」が大切なポイントなのです。いつの日か(研究チームは10年後と言っていますが)完全にこの「もし・・・」が無くなるまでは、引き続き防疫措置に励んでいきたいと思っています。