性感染症(性病)は、様々な症状や病気が存在し、予防法や治療法についても病気の種類によって異なります。この記事では、性感染症に関する症状、病気の種類、予防方法、正しい検査の受け方、治療法について医師が解説します。
性感染症(性病)とは
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性感染症は、性的接触によって感染する病気の総称です。
かつては、性感染病(STD: Sexually Transmitted Disease)とも言われていましたが、無症状の人も多いため「感染している状態」も含めた、性感染症(STI)が使われるようになりました。
性感染症は、正しい知識と予防のための心がけだけでなく、早期発見や早期治療もとても大切です。また、無症状も多いことから症状がない際の、性の定期検査やブライダルチェックなどの重要性も高まっています。
男性に起きやすい症状

男性に起こりやすい症状は以下の8つです。
2.尿道からの膿(透明/白/黄/緑)
3.陰部皮膚の赤み/かゆみ/白いカス
4.陰部のできもの/はれもの
5.全身にアザ/斑点がある
6.喉の痛み/違和感
7.倦怠感/発熱
8.症状無し
それぞれの症状に対応する性感染症は以下の通りです。
排尿時の痛み/違和感

排尿時の痛み/違和感は尿道炎の症状です。尿道炎の原因菌として考えられるのは以下です。
◉淋病
◉マイコプラズマ・ウレアプラズマ
◉トリコモナス
◉ヘルペスウイルス
◉アデノウイルス
◉カンジダ
◉一般細菌(大腸菌など)
尿道からの膿(透明/白/黄/緑)

尿道からの膿が出るのも尿道炎の症状です。尿道炎は膿が出ると同時に排尿時の痛みや違和感を伴うことが多いのが特徴です。
膿の色には、透明、白、黄、緑の4種類があります。
色の種類である程度の原因菌の推定は可能ですが、混合感染もあり、菌の量で膿の色が変わることもあるため、膿の色のみで原因菌を確定することは避けましょう。
透明の膿
◉マイコプラズマ
◉ウレアプラズマ
◉トリコモナス
◉ヘルペスウイルス
◉アデノウイルス
◉一般細菌(大腸菌など)
白の膿
◉淋病
◉カンジダ
◉一般細菌(大腸菌など)
黄の膿
◉一般細菌(大腸菌など)
緑の膿
陰部皮膚の赤み/かゆみ/白いカス

陰部皮膚の赤み/かゆみ/白いカスは亀頭、包皮、陰嚢、陰毛部に炎症がある時の症状です。
◉梅毒
◉性器ヘルペス
◉毛じらみ症
◉疥癬
◉陰部湿疹
◉その他(開口部形質細胞症、扁平苔癬、紅色肥厚症など)
陰部のできもの/はれもの

陰部のできもの/はれものの症状があるときは以下の疾患が考えられます。
◉性器ヘルペス
◉尖圭コンジローマ
◉性器伝染性軟属腫
◉軟性下疳
◉炎症性皮膚疾患(毛嚢炎、炎症性粉瘤)
◉正常な構造(フォアダイス、真珠様小丘疹症、包皮腺)
◉その他(傍外尿道口嚢胞、陰茎縫線嚢胞、脂肪腫、外傷)
全身にアザ/斑点がある
ぶつけた覚えなどないのに全身にアザ/斑点がある場合は以下の疾患が考えられます。
◉HIV
喉の痛み/違和感
風邪かと思っていたけど、なかなか治らない喉の痛み/違和感があるときの疾患は以下が考えられます。
◉淋病
◉梅毒
◉マイコプラズマ/ウレアプラズマ
◉ヘルペスウイルス
◉アデノウイルス
◉カンジダ
倦怠感/発熱
風邪かと思っていたけど、なかなか治らない倦怠感/発熱がある場合。
◉C型肝炎
◉HIV
症状無し
性感染症に罹患しているのにも関わらず、症状が全く無い場合が多くあります。
◉淋病(尿、のど)
◉梅毒
◉マイコプラズマ・ウレアプラズマ(尿、のど)
◉HIV
性感染症の感染原因

性感染症は、性器同士での接触だけではなく、アナルセックスやオーラルセックスなど性的な接触で感染します。
また、性病によっては長い間症状が出ていない場合も、急に症状があらわれる場合もあります。
その際は、昔の性行為で感染した疾患が、現在のパートナーに感染し、うつしあう(ピンポン感染)ことで症状があらわれる、というケースが考えられます。
性病の予防方法

性病を予防するためにはどのようなことに気をつければ良いでしょうか。予防方法をご紹介します。
コンドームの使用
コンドームは、避妊具として重要ですが、何よりも性感染症の感染予防に対して重要です。感染予防のためにはコンドームを粘膜接触の始めから(オーラルセックスも含め)最後までしっかりと着用しなければいけません。
定期的な検査
定期的に性感染症の検査を受けることも予防に役立ちます。特に、不特定多数の人との性行為がある場合や、海外で遊んでしまった、セックスパートナーが変わったときには性の定期検診を行うことがおすすめです。
信頼できるパートナーとの性行為
信頼できるパートナーとの性行為を心がけることで、性感染症のリスクを減らすことができます。
正しい知識の習得
性感染症に関する正しい知識を身につけることで、予防や早期発見に役立ちます。また、病気の症状や治療法についても理解しておくことが重要です。
まとめ
性感染症は様々な症状や病気が存在し、予防法や治療法についても病気の種類によって異なります。正しい知識と予防のための心がけ、早期発見や早期治療がとても大切です。
また、無症状も多いことから症状がない際の、性の定期検査やブライダルチェックなどの重要性も高まっています。
性感染症に対する正しい知識と予防策を身につけ、健康な性生活を送りましょう。
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